巨額投資するカード会社

巨額投資するカード会社

みずほフィナンシャルグループではUCカードが1996年に450億円を投じてユニバースという巨大なシステムを構築した。会員や加盟店サービスの向上、多重債務を防ぐ与信管理の強化などを目的としたが、その投資額は当時から他社の2倍といわれ、注目を集めた。実際、処理速度は2倍、3倍に上がったといわれ、さまざまな活用が可能になった。特に加盟店サービスの強化、会員サービスの充実に貢献し、多重債務問題に引き金にとなりやすい買い回りの発生未然に防ぐシステムの構築など一定の成果をあげた。さらに07年10月にはUCカード、クレディセゾン51%、みずほ銀行49%の出資となる予定だが、この会社設立によって、グループ各社の仕事の割り振りが明確になった。プロセシング業務はキュービタスが担い、加盟店、UCブランド管理、ギフトカード業務などアクワイアラー業務はUCカード、カード会員募集のイシュア業務はクレディセゾンがそれぞれ担当する。08年4月にはクレディセゾンの審査・コールセンターも統合し、プロセシング業務のすべてをここに集約させるとい

 

一方、JCBは04年から総額500億円を投資し、次世代基幹システムの開発に着手している。すでにアクワイアリング部門は07年7月に稼働を開始しているが、イシュア部門は業法改正などの影響でスタートが遅れている。このシステムは自社だけでなく、競合他社との共同利用を前提に開発するというのも注目である。すでに三菱UFJニコスが手をあげているが、基幹システムというと、その会社の頭脳そのものだから、他社と共用するとノウハウも流出する危険もある。そのリスクを冒してもシステムを開放しようとしているのだから思い切ったものだが、それには理由がある。それは、中堅、それ以下のカード会社がカード業務のすべて、または一部をアウトソースする機会が増えるとみているからだ。

米民間情報機関StratforのWebサイトが2011年12月に不正アクセスされて顧客のクレジットカード情報が流出した事件で、同社のジョージ・フリードマンCEOはWebサイトに掲載した声明で事件の経緯を説明し、カード情報を暗号化していなかった過ちを認めた。1月11日付の声明によると、同社のWebサイトに対する不正アクセスが最初に発覚したのは12月初旬だったといい、フリードマンCEOは「事態が公になれば評判が傷つくことは分かっていた。さらに悪いことに、われわれはクレジットカードのファイルを暗号化していなかった。これは当社側の過ちだった」と振り返る。